乙女座ゼロなのに乙女座っぽい?ーその謎に迫る、私的ホロスコープ考察
「まほろさんって、乙女座っぽいよね」と言われたことがあります。
しかもそれは、私の出生図を実際に見たことがある西洋占星術ガチ勢の方々からの言葉でした。
私のチャートに乙女座の天体どころか小惑星すら入っていないことを知っているはずなのに・・・。
乙女座といえば、知的で几帳面、神経質で潔癖、冷静で責任感が強く、常識的で完璧主義、そして合理主義──そんな特徴を持つ地のサインです。
一方で、私の出生図では太陽・金星・水星が牡羊座なので、せっかちで勢い任せ、ペース配分を考えずに全力投球してしまうという、まさに「The牡羊座」な傾向があります。
ありがたいことに「熱心で一生懸命」とポジティブに受け止めていただくことも多いのですが、私自身は「無駄が多いなあ」「もう少し効率的に動けたら」と思うこともしばしば。
だからこそ、「乙女座っぽい」と言われることに、ちょっとした違和感と不思議さを感じてしまうのです。
今回はそんな個人的な謎──「私の乙女座っぽさはどこから来るのか?」について、いくつかの仮説を立てて考察してみたいと思います。
仮説その① 6ハウスが育てた私の太陽─環境が仕込んだ私の生き方
最初に思い当たったのは、私の太陽が6ハウスにあるということでした。
6ハウスは乙女座のナチュラルハウスであり、「労働・奉仕・自己管理・健康」などを司ります。ここに太陽があると、ハウスの影響から乙女座的な几帳面さや奉仕精神が染みついてくると言われています。
さらに、6ハウスはアセンダントから150度の位置にあり、それには「調教・訓練・加工・妥協・譲歩」といった意味があります。
つまり私は、労働や奉仕を通して、他者から求められたことをきっちりこなすように“しつけられた”のかもしれません。
若い頃は仕事でやらかすこともありましたが、今ではベテランとして、割ときっちりとこなせるようになり、良き労働者として適応している感覚があります。
仮説その② 魂の奥に潜む乙女座─静かに作用する潔癖
次に浮かんだのは、12ハウスのカスプが乙女座であるという点です。
12ハウスは「潜在意識・魂・秘密・見えない世界」を司る場所。
私のアセンダントは天秤座なので、外見的には人当たりが良い印象を持たれがちですが、魂の奥底には乙女座的な神経質さや潔癖さが潜んでいるのかもしれません。
表には出てこないけれど、静かに自分の内側で作用している乙女座的な性質──
それが、ふとした瞬間に「乙女座っぽい」と感じさせるのかもしれません。
仮説その③ 魂の源流は乙女座─ドラコニックチャートが語る使命
さらに深堀りしてみると、ドラコニックチャート(竜頭図)にもヒントがありました。
これはドラゴンヘッドを牡羊座0度に設定して作るチャートで、魂の目的や過去世からのテーマを示すとされます。
私の場合、このチャートでは太陽・金星・水星が乙女座に位置しています。つまり、魂の源流には乙女座的な性質が刻まれている可能性があるのです。
とはいえ、乙女座はトップに立って周囲を引っ張るのが得意なサインではありません。
対して、出生図の私は牡羊座過多。
牡羊座はリーダーシップのサインであり、先頭を走って周囲を引っ張るタイプです。
今世では、乙女座的な能力を持たずに生まれてきて、違うやり方──つまり、本当は、直感に従って「ドーン!」と行くスタイルで課題に取り組んでいく必要があるということなのかもしれません。
仮説その④ ベスタが照らす乙女座的使命感
もうひとつの可能性として、小惑星ベスタとMCが合であることも挙げられます。
ベスタはローマ神話のかまどの女神で、ホロスコープでは「使命感・献身・犠牲・集中・精神的修養」などを象徴します。
乙女座と蠍座によって二重支配されているため、社会的な顔として乙女座的な性質がにじみ出ているのかもしれません。
ベスタの影響からか、何かを犠牲にしてでも目的を達成しようとする意志が強く、それが乙女座的な“きっちり感”として認識されている可能性もあります。
仮説その⑤ 似て非なる乙女座─他者軸が生んだ“きっちり”の幻影
そして最後の仮説は、「そもそも乙女座成分なんて関係ないのでは?」というものです。
私のアセンダントの支配星である金星は7ハウスにあり、無意識のうちに人の期待に応えようとする傾向があります。
さらに、アセンダントには冥王星が重なっていて、防衛心や強迫観念がとにかく強い。
土星と天王星のスクエアもあり、小手先で誤魔化すようなやり方は決して認めないこだわりの強さもあります。
理想主義も随所に散りばめられていて、これらの要素が結果として乙女座的な振る舞いに見えているだけなのかもしれません。
実際、乙女座特有の“他者への批判精神”は私にはあまりなく、「期待に完璧に応えるには自分はどうしたらいいか?」に一生懸命で、他人のことはあまり見えていない──
そのへんはやっぱり牡羊座なのです。
まとめ:緊張が生む乙女座─“きっちり”は期待への応答だった
こうしていくつかの仮説を並べてみると、私としては仮説①(6ハウス太陽)と仮説⑤(乙女座とは関係ない別の要因)のブレンドがしっくりきます。
つまり、人の期待に応えなければならないという状況に置かれると、全力できちんとしようとする緊張状態になり、それが乙女座っぽさにつながっているのではないでしょうか。
それ以外の時は、ただのせっかちであわてん坊の羊ちゃんです。
ちなみに今日も、シャツを表裏逆に着ていました。
それに気づいて恥ずかしさに打ちのめされていたら、「そういうデザインだと思ってた」と言われて救われました。テロテロした素材だったので、セーフだったみたいです。
そんなふうに、自分が思っているほど他人は私のことを気にしていないし、期待もしていないのかもしれません。
だからこそ、力を抜いて、他人を気にすることに使っていた意識を、もっと別の生産的なことに使えるようになれたらいいな──そんなふうに思っています。