「キロンについて その①」では、天文学におけるキロンとギリシャ神話のキロンをみてきました。
ギリシャ神話と照らし合わせて解釈を書いていたら、すごく長くなってしまったので、あちこちからかき集めてきたキロンの象徴を記すだけに留めておきます。
キロンの象意
≪キロンの象意≫
心の傷、コンプレックス、トラウマ、恐れ、傷ついたヒーラー、癒し、孤児、インナーチャイルド、群れから離れた子牛、スケープゴート、孤独、疎外感、アウトサイダー、思いやり、奉仕、犠牲、脆弱、障害、弱点、置換、オルタナティブ、メンター、医師、教師、予言者、統合、解脱。
どの象徴も、ギリシャ神話のキロンの物語を読んだ後には納得できるかと思います。
他の天体の象意にも言えることですが、象意の中には見ると不安になるようなものもあります。
けれど、象意とはその天体の性質を象徴するキーワードのようなもので、そこに“孤児”と書いてあるからといってみんながみんな孤児になるわけではありません。
また、自分の好ましい象意に強引にこじつけて読むというのも適切ではありません。
配置や他の天体との絡みによって親和性の高い象意が勝手に浮かび上がってくるといった感じになるので、これだけを見て無暗に怖がらないでいただけたらと思います。
『親の因果が子に報う』というフレーズが思い浮かんでしまうキロンの物語・・・
父クロノスの悪行の報いが子キロンに及んで、罪のないキロンが苦しむような感じで、キロンの示す傷とはそのように自分のせいではないにも関わらず理不尽に背負わされ、しかも逃れられずにずっとついてまわるという種類のものなのかもしれません。
キロンの神話から心の傷の克服のヒントを得られるか
ギリシャ神話から心の傷克服のヒントを得ようとしても、キロンの場合はさながら“解脱”のようで、そのまま参考にするのは普通の人にはハードルが高いです。
なので、普通の人がどうすればよいのか考えてみると、キロンは出生図のどこかに必ず在ります。
ということは、みんなが大なり小なり心の傷やコンプレックスを抱えているということになります。
大なり小なりと言うのは、キロンの出方や実感には個人差があるようで、あまり感じないという人もいれば、辛い体験を通してトラウマとなっている方、あるいは医療従事者やヒーラーなど癒しの仕事についている方など様々です。
キロンは、公転周期がそこそこ長いので同年代の人はだいたい同じサインです。
なので、キロンは個人というよりは集団の問題に関連しているようですが、配置や他の天体とのアスペクトに次第では、キロンのテーマを個人レベルで経験することになります。
その辺が、人によって個人差が大きくなる理由の1つなのかなと思います。
そういった個人差があるにせよ、心の傷やコンプレックスのない人はいません。
自分の心の傷やコンプレックスはとても大きく感じるものですが、それに変に囚われて人生をめちゃくちゃにしてしまわないことを願うばかりです。
「こんな自分嫌だ」と自分を否定せずに認める、自分を許す、自分を受け入れる、傷とともに生きていくというのがキロンの癒しで、それがキロンの半人半馬の統合ということになるのかなと思います。
そんなこと言っても私自身全然癒しの段階までいっていないですけどね・・・
長くなってしまったので、続きはその③へ
話がちょっとふわっとしてしまったので、次は、実際に私の出生図のキロンを使って具体的に考察していこうと思います。