ノーアスペクトの天体はガラパゴス化しやすい?


出生図を出してみた時に線が何もない天体があったら、それはノーアスペクトの天体である可能性が高いです。
ノーアスペクトの天体は、出生図を凌駕するほどの『突出した傾向』を持つとされています。

ノーアスペクトの定義について

10天体(太陽・月・水星・金星・火星・木星・土星・天王星・海王星・冥王星)との間に、オーブ(アスペクトの許容範囲)5度以内のメジャーアスペクトがない場合それはノーアスペクトの天体と見做されます。
ちなみにメジャーアスペクトとは、コンジャンクション(0度)、オポジション(180度)、スクエア(90度)、トライン(120度)、セクスタイル(60度)の5つを指します。

アスペクトについて

アスペクトの語源はラテン語「aspectus」に由来していて、「見ること」や「目で見ること」を意味するそうです。
つまり、アスペクトとは天体同士がアイコンタクトを取っている状態を示すのではないでしょうか。

アスペクトにはソフトアスペクトに分類されるものとハードアスペクトに分類されるものとがありますが、これをサッカーに例えてみるとこんなイメージになります↓

ソフトアスペクト →調和・安定
パスコースやタイミングをアイコンタクトで示すなどして、スムーズに連携できている。
しかし、ぬるま湯に浸かっているような感じなので、成長は見込めない。
ハードアスペクト →緊張・困難
ノールックで鬼パス。受け手には厳しいパスだが、ぬるいパスでは敵に阻止されてしまうので、上手く対処することができればゴールに直結する可能性も非常に高くなる。
何とか対処しようと悪戦苦闘していくうちに、いつの間にか本人のスキルが上がっている

ノーアスペクトの天体はガラパゴス化しやすい?

というわけで、アスペクトとは天体同士がアイコンタクトをしている状態を示すのであれば、誰の視界にも入らずハウスの中に引きこもっているのが、ノーアスペクトの天体ということになるのかもしれません。

ノーアスペクト天体は、その天体の特性が純粋な形で発揮され続け、いつまでも色褪せることがないとされています。

“天体の特性が純粋な形で発揮”というのを、水星だったら水星そのものの特性が純粋な形で発揮されるということなのかと最初は思っていました。
本に書かれている天体ごとのノーアスペクトの解釈がそんな感じなので・・・。
ただ、私の周りのノーアスペクトの天体を持つ人々を観察していたところ、どうもそうではないような気がしています。

つまり、天体本来の純粋な姿ではなく、サインという色味をまとい、在室しているハウスという場の影響をしっかりと受けた天体が、他の天体の監視がないがために野放しになって増大したり、あるいは引きこもって出てこない状態になっているように思えるのです。
そういうことから、ノーアスペクトの天体はガラパゴス化しやすい傾向があるように思えます。
ちなみに、ガラパゴス化とは、大陸から隔絶されたガラパゴス諸島で生物が独自に進化したことをなぞらえた表現です。

例をあげると、仕事関係の人で魚座の水星がノーアスペクトの人がいます。(ハウスは不明)
水星は魚座でデトリメント(障害)・フォール(落ち込み)となり、本来の力を発揮しにくくなります。
水星は魚座色に染まることによって、インスピレーションに依った思考回路を持つようになり、水星本来の力からは乖離していきますが、逆にイマジネーション能力が発達していきます。
その弊害として論理的に思考することが不得手となるので、人に自分の考えを筋道立てて説明することが苦手な傾向が出てきやすいです。

一方、ノーアスペクトの水星は感情と連動しない知性であるため、仕事として強みになる場合が多く、文筆業や研究者にむいているとされています
もしそうであれば、理屈上はアスペクトがないことによって、この魚座における水星のデメリットがなくなるはずですが、そうはなってはいません。

その仕事関係の人は、何でも人に聞いてくる割に、肝心なところは何も聞かずに勝手なことをしでかします。
なぜそうしたのか説明を求められても、『それでいいと思ったから…。』と自分のやったことなのに、どういう意図でそうしたのか説明することができません。
さらに突っ込まれると、『自分の間違いってことでいいです。』とキレてしまいます。
他には、自分がやりたくない事に対して、『〇〇さんもそんなことするのはおかしいと言っている。』という伝え方をしてきます。
ちなみに、〇〇さんは部外者なので、内部事情を知らない部外者におかしいと言われたからといって、じゃあ直そうとはならないのですが、その人にはそれがわからないようです。
その人を見ていると、”水星の特性が純粋に発揮”というよりは、魚座水星がガラパゴス化しているように見えるのです。

松村潔先生は著書の中で、『人によっては天体の示す面で引っ込み思案になったり、あるいは反対に発展性を人為的に過剰補償するところから出すぎた作用になる、という両極端の効果を持ちやすい』と書かれています。
なので、この人の場合も水星の働きが引っ込み思案になった結果として今の状態ということでも説明はつかなくはないのですが、他のノーアスペクトの人を観察していても、ガラパゴス化しているとして読んだ方が、そのキャラクター像に迫る感じになりやすいと個人的に思っています。

もし、本に書かれている天体ごとのノーアスペクトの解釈にピンとこない人がいるなら、その天体がガラパゴス化したら、どういう進化をするかという風に考えてみると、「こういうことか!」となりやすいのではないかと思います。
















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